山林という土地は、ここではおおまかにいって山という意味で、地目が山林であることにこだわってはいません。
一般的には、「山林」というと、本当の山である森林であったり、里山の雑木林や、ほとんど平地と変わりないけれど家が建てられない土地、そのような一般的には住居としては使えない土地を総称して山林とします。ただし、農地は除外します。農地は本当に規制が厳しくて、親戚が農家でも無い限り難しいのではないかと思ってしまいます。
農業振興地域というのがあって農地でなくても、農業にしか使ってはいけないというのです。そこは、倉庫などの資材置き場にしてもいけないのだそうです。ましてや建築系や工業系の工場にもできません。でも、なにかが建ってるところもあります。それも今はどうかわかりません。大きく法律が数回改正されていて、たしか昭和40年代の改正がとても大きいみたいなことをJAの人が言っていました。
それはさておき、ここではそういうもの以外の土地をここでいっています。それがまず、大事です。都会で家が建っているのに、地目が山林であるなどという土地は該当しません。
本当に山もしくは林というのが前提です。木が生えています。電気ガス水道はありません。そういう土地を探しています。もはや、道路なんてありません。ただ、林の中を人が通れるように誰かが親切に道を切り開いてくれているのでそれを使わせてもらうのです。接道があるとかないとかもあまり重要ではありません。むしろ、隣の人に言って、通行させてくれっていうだけです。それでお土産でも持っていくようなかんじです。その程度の感覚でいられないとやってられません。ダメかも知れません。山ですから。
荒れ果てて自然を取り戻して豊かな生態系を育んでいるそういう日本古来の自然のあり方がそこにはあるかもしれません。そこには昔は当たり前にいた、たぬきやイノシシやクマなどがいるかもしれません。本来の日本列島という温帯性気候が育んだ自然の姿がそこにはあるのです。
本来の土地というのは、山林のような姿をしていたのです。それを人間が全て形を変えていってしまったのです。もちろん、それだけ人間にはありがたいことが増えました。しかし、山をみずして将来は見えないとも思います。人の原点ともいえる場所かもしれません。日本は山だらけで、国土の周りには広大な海が広がり、生物資源が豊富にあります。それでこれだけ人口が増えたのかも知れません。資源がないといいつつも、食べ物だけは、魚などいまだに狩猟生活に頼っている割合が多いくらいです。それほどまでに、思っていた以上に、自然が豊かな場所だったということに気がつくかも知れません。近代的な生活スタイルが一番だとする考え方や価値観がベストだとは言い切れないかも知れません。